【スマイルゼミはヤバい】スマイルゼミ運営会社のジャストシステムとは?安心できる会社なの?

子育て
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はかどるパパ(@hakadoru_papa)です。

本記事では、
本業(金融会社)で企業分析を続けてきた僕が、

#スマイルゼミ 運営会社の
「ジャストシステム」
について、過去16年間の決算資料を読み込んだ分析結果を交えて解説しています。

結論から言うと、ジャストシステムにとってスマイルゼミはヤバい存在です(誉め言葉)。

こんな方におすすめ
  • スマイルゼミを始めようと検討中だが、運営会社のジャストシステムについて知りたい

スマイルゼミを検討していくうえで気になってくるのが、

『運営会社はしっかりしてるのかな…。
 どんなに商品が良くても、
 サービス終了してしまったら
 お金が無駄になっちゃうのが心配…。』

という点ですよね。

あの「学研」が手掛けていた
タブレット学習「学研ゼミ」は、
2016年7月に開始したものの
わずか3年後の2019年にサービス終了してしまいました。

スマイルゼミを検討できるうえで、

「安心できる運営会社なのか?」
「運営会社にとってスマイルゼミはどのような位置づけなのか?」

について解説していきます。

この記事を書いた人
はかどるパパ

効率化 × 楽しむ = 捗る(はかどる)をキーワードに、「人生が捗る」方法を探求。某金融大手の「働き方改革・最優秀賞」受賞歴あり。すべての人の「知らなくて損した」を1つでも減らしたくてブログ開設。
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スマイルゼミの運営会社ジャストシステムとは?

ジャストシステムは、1979年創業である
老舗のソフトウェア会社です。

個人向けには、

かな漢字変換システム「ATOK」や、
日本語ワープロソフトの「一太郎」
ウェブサイト作成ソフトの「ホームページビルダー」

などを開発してきました。

『あのソフトを作っていたところか~!懐かしい!』
と思う方もいらっしゃるのではないでしょうか。

法人向け事業として民間企業へのサービス提供のほか、
特に注力しているのが「教育市場向けサービス」。

全国公立小学校の85%が導入している「ジャストスマイル」
小中学校向け学習クラウド「スマイルネクスト」など、

GIGAスクール構想(一人一台のタブレットPC活用)に向けた、
今の時代にぴったりなサービスを提供してます。

はかどるパパ
はかどるパパ

弁護士や検察官など、法曹界でも
一太郎の根強いファンは多いみたいですね。
参考:なぜ法律家には「一太郎ファン」が多いのか? Word全盛でも目立つ“偏愛”ぶり

ジャストシステムの会社業績は?安心できる会社なの?

ジャストシステムの業績は

売上高 416.7 億円
当期純利益 121.6 億円
(2022年3月決算)

の大企業・超優良企業です。

ですが、ここまでの道のりは、
決して平坦ではありませんでした。

ジャストシステム、赤字企業への転落

一太郎が主要商品であったジャストシステムは、
マイクロソフトのWordの拡大により、
じわじわと低迷をしはじめ、
2006年に赤字に転落してしまいました。

2006年の赤字の原因としては、当時開発したソフトの
研究開発や欧米の営業拠点への投資が回収できなくなった、
と発表しております。

そこから4年連続で赤字が続くという
最悪の事態が続いていました。

しかし、2010年3月期の決算では一転して黒字に。

いったい何があったのでしょうか?

キーエンスの資本・業務提携、そしてスマイルゼミ発売へ

逆境を乗り越えるきっかけとなったのは、
2009年4月のキーエンスとの資本・業務提携。

不採算事業の撤退やリストラなど、
経営陣や経営方針が刷新されました。

2010年度以降は増収増益が続いており、
キーエンスとの資本提携からわずか3年、
2012年3月期には株式上場以来の最高益となりました

そんな売上げを伸ばし続けるきっかけをつくったのは、
みなさんご存じの「スマイルゼミ」だったのです。

ジャストシステムにとってスマイルゼミはヤバい(褒め言葉)

こちらはジャストシステムの売上高推移の
直近10年間を分析したグラフです。

もともと、ジャストシステムは学校向けに
1999年に一太郎スマイル(情報教育用ソフト)を販売。
2001年からは教育事業に参入し注力し、
2003年には一太郎スマイルは「ジャストスマイル」に名前を変え、
全国公立小学校の85%が導入するほど拡大していました。

キーエンスはそんな教育事業に光明を見出したのか、
ジャストシステム新規事業として、

2012年12月から
小中学生向け通信教育事業 スマイルゼミ

を開始しました。

専用のタブレット端末で学習するという
斬新さや時代の先見性がヒット。
それ以来より好調が続いています。

スマイルゼミは
低迷していたジャストシステムの救世主

というヤバい(誉め言葉)サービスとなりました。

スマイルゼミは
現在でも最大の事業の柱となっております。

ジャストシステムのあゆみ(教育関連のみピックアップ)

ジャストシステムのこれまでについて、
決算資料やプレスリリース資料を徹底リサーチし、
まとめてみました。

新型コロナウイルスの影響で
「自宅学習」のニーズが高まったことにより、
2019年からは各種コラボやCM・広告に
力を入れるようになったことがわかります。

ちょっと長いので、ナナメ読み推奨。

1999年06月一太郎スマイル(後のジャストスマイル)発売
2003年06月学校向けアプリを追加した「ジャストスマイル2」を発売
2009年04月キーエンスと資本・業務提携
2010年04月JASDAQ上場(現在の東証グロース市場)
2012年12月小学生向け通信教育スマイルゼミ発表
2013年12月スマイルゼミ 中学生コースを提供開始
2014年01月スマイルゼミが「2013年日経優秀製品・サービス賞」最優秀賞受賞
2014年02月東証一部(現在の東証プライム市場)に市場変更
2014年04月中学3年生向けのコース「入試対策講座」開始
2014年06月小学校向けタブレット活用統合ソフト「ジャストスマイルクラス」を発売
2015年01月スマイルゼミ 発展クラス提供開始
2015年06月中学校向け学習・授業支援ソフト「ジャストジャンプクラス」を発売
2015年11月スマイルゼミ「全力キッズ」応援制度開始
2017年06月小学校向けドリル学習ソフト「ジャストスマイルドリル」を発売
2018年03月小学生コースで「プログラミング」講座を新規開講
2018年06月小学校向け学習・授業支援ソフトの最新版「ジャストスマイル8」発売
2018年12月スマイルゼミ「幼児コース」開始
2019年03月「漢検」の無料受検キャンペーン開始
2019年10月一社提供の日テレの番組放送開始
2019年11月藤木直人をCMに起用
2019年11月全国学力診断テストを新設
2020年04月新学習指導要領に対応した小学生コースの全面的見直し
2021年06月進撃の巨人コラボ
2021年09月小中学校向け学習クラウド「スマイルネクスト」発売
2021年11月スマイルゼミ10年記念キャンペーン
2021年11月無学年学習「コアトレ」を提供開始
2021年11月櫻井翔をCMに起用
2021年11月ポケモンとコラボ
2022年11月スマイルゼミ 高校生 提供開始

ジャストシステムという会社概要

ジャストシステムの企業理念は以下の通りです。

次の「あたりまえ」をつくる。

ジャストシステムは、社会が真に必要とする、次の「あたりまえ」を創造し続けます。

既に存在する「あたりまえ」を疑い、あらゆる市場における、次の「あたりまえ」を追求し続けます。

変化を恐れず、妥協を許さず、未来を見通し、世の中にとっての「最高」を実現し続けます。

ジャストシステム 企業理念 https://www.justsystems.com/jp/corporate/profile.html

勉強は紙でするもの、という「あたりまえ」から
タブレット学習という「次のあたりまえ」という
新たなマーケットを開拓しているといえるでしょう。


企業概要は以下の通りです。

社名株式会社ジャストシステム
JUSTSYSTEMS CORPORATION
創立1979年7月7日
設立1981年6月2日
代表取締役関灘 恭太郎
資本金101億4,651万円
社員数321人(連結:2022年3月末)
上場市場東京証券取引所 プライム市場
証券コード4686
事業内容ソフトウェアおよび関連サービスの企画と開発、提供
出典:ジャストシステム 会社概要 2022年3月期 https://www.justsystems.com/jp/corporate/profile.html

以下はちょっと古い平成23年の決算データからの引用です。

株式会社ジャストシステムは、1979年の創立以来、一貫してコンピュータの可能性に着目し、「人」を中心に置いた知的創造活動の支援のためのソフトウェア開発を続けてきました。特に「ことば」をコンピュータで扱うための技術やノウハウの研究を中核とした新しい製品やサービスを市場に投入してまいりました。当社の製品は個人の文書処理から法人組織の知識情報管理・データ統合まで幅広く活躍の幅を広げ、お客様や社会の価値創造に深く寄与しております。当社の製品やサービスを通じてお客様や社会の発展に資することで、当社の株主、お客様や市場、さらには社員が求める企業価値を総合的に高めていくことを基本方針としています。

出典:ジャストシステム【4686】平成23年3月期 決算短信 2.経営方針(1)会社の経営の基本方針 

「ことば」をコンピュータで扱う…という点は
現在でも一貫してブレが生じておりません。

ひらがな、カタカナ、漢字と、
3種の文字を使いこなす日本語。

日本語という文化がなくならない限りは、
ジャストシステムという会社は
無くならないのかもしれませんね。

投資家目線でみたスマイルゼミの魅力

決算資料でアピールされているスマイルゼミの強みをまとめてみました。

スマイルゼミの概要

  • 『夢中になる。だから、続く』をコンセプトに企画・開発
  • タブレットで全ての学習が完結するクラウド型通信教育
  • 一人でも自立的に学べる仕組み。タブレットを使うことで子供が飽きずに勉強を続けられる
  • 保護者が無理なく、学習の十分な見守りを行える。学習の進捗を保護者に通知する機能などが保護者の支持を集めている

スマイルゼミのオーダーメイド型教材の強み

  • 子供たちの学習時間や、つまずきやすい問題などのデータを集めて解析、教材作成に活かしている
  • お子様の学習履歴を元に理解度や進捗を分析して、一人ひとりに最適な教材を配信するオーダーメイド型教材
  • クラウド上に蓄積した学習履歴から一人ひとりの理解度や学習進捗の分析を行い、優先度や取り組むべき問題のレベルを判断し、“自分専用のカリキュラム”をリアルタイムに生成して配信する“オーダーメイド型通信教育”
  • お子様の学習履歴をもとに理解度や学習進捗を分析して、取り組みが遅れている教科や、間違えた問題を優先的に出題、一人ひとりに最適な教材を配信するオーダーメイド型教材

スマイルゼミのペンやタッチ操作

  • ストレスフリーなペン・タッチ操作を実現し、『紙のように書いて学べて、紙よりも分かりやすい』教材・サービス
  • ノートに”書く”という、紙で行う学習の良さと、スマートフォン並みの操作性を兼ね備え、ストレスフリーなペン・タッチ操作を実現

ジャストシステムの競合は?決算書類から見るジャストシステムの特徴

ちょっとマニアックな話となりますが、
タブレット学習を提供する競合他社と比較をしてみました。
結論は以下の通りです。

ジャストシステムは、
めちゃくちゃ儲かっててスゴい!

ジャストシステムベネッセHDZ会グループすららネット
商品名スマイルゼミチャレンジタッチZ会の通信教育
タブレットコース
無学年式オンライン教材
『すらら』
売上高(①)416.7億円4319.4億円693.3億円1.9億円
経常利益(②)173.1億円154.0億円21.9億円0.5億円
売上高経常利益率
②÷①×100
41.5%3.5%3.15%26.3%
決算期2022年3月期2022年3月期2021年度計画値2021年12月期
引用元決算短信決算短信公式サイトIR情報

ジャストシステムは儲けのからくり(読み飛ばしてOK!)

売上高はベネッセHDがケタ違いの一方、
経常利益(=会社の実力が反映した数値)は
ジャストシステムがぶっちぎりです。

通常10%以上が目標とされる
売上高経常利益率が40%近くあるのは、
おそらく、

製作費(紙の教材や知育玩具)や
教材の発送費がかからない

から、と推察されます。

事実、ベネッセHDが使っているお金
(専門用語では販管費といいます)は、

販売促進費
(商品サンプルや景品が含まれます)
ダイレクトメール費
運賃通信費

にお金をかけていることがわかります。

ちなみに、ジャストシステムが使っているお金は、

広告宣伝費
人件費
研究開発費

がメインでした。

やはり広告にかなりの力を入れていることがわかります。

ちなみにジャストシステム社員の平均給与もとても
高いみたいですね…。うらやましい。

ジャストシステムの商品・サービスの口コミ

スマイルゼミ以外のジャストシステムの
商品やサービスの口コミをまとめてみました。

教育系は熱い支持がある一方で、
ATOKについては使いにくいという意見も。
(Zoom対応は、うれしい)

一太郎には根強いファンがいる印象を受けました。

ジャストスマイル(教育現場向け)

ATOK

一太郎

ジャストシステムはすごい会社だった

今回の記事では、
スマイルゼミの運営会社である
ジャストシステムについてお伝えしました。

『突然サービスが終了したらどうしよう…』

スマイルゼミで形勢逆転した、
ジャストシステムにとっては
そんな心配はご無用であることが
おわかりいただけたかと思います。

スマイルゼミは、
ジャストシステムにとって最重要事業であり、
これからもチカラを入れていくことは間違いないでしょう。

まとめ
  • スマイルゼミの運営会社はジャストシステム
  • 2006年からしばらく赤字企業で低迷
  • 2009年のキーエンス介入により大改革成功
  • 2012年からスマイルゼミ開始。業績右肩上がり
  • スマイルゼミは、ジャストシステムにとって救世主

スマイルゼミを検討するなら、こちらの記事もどうぞ。


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